それは人の心の奥底の―――

仁科 彩梨

ビー・アンド・ビー

【読み】 Nishina Kazari
【性別】女
【年齢】19
【職業】大学生
【PR】愛されたがり 、八方美人 、無関心
【性格】極度の愛されたがり 。愛す 、なんてのは自分にメリットがないし 、何より愛を与える程の関心を人に持たない為 、愛することを知らない 。愛されるってことは自分が何かする必要はないし 、他人が勝手にしてくれることだから好き 。愛の形は人それぞれで 、自分の為に紡がれる言葉も 、行われる動作も 、全てが自分の心を満たしていくから 、愛してくれる人は基本みんな好き 。但し愛に依存し愛されることを生きる意味にすらする自分自身を 、もしくは愛を否定する人はみんな嫌い 。ついでに言うならば 、自分だけに向けられた愛が好きなのであって 、他者にも同様に振り撒かれている愛など不必要 、なんて考えているものだから 、嫉妬深い様な 、そんな一面も 。基本的には何事にも無関心に日々を生きて 、自分に価値を見出せないままでいる 。普段は誰からも愛される人間になろうと 、自分の意思など心の中に閉じ込めて常日頃の立ち振る舞いに気を使っている 。
一人称は " 彩梨 " 。二人称は " 貴方 " 又は " 名前 "
【容姿】身長157cm 。
青紫色のスカートに白いトップス 。寒暖差の対応は適当な上着で 。
僅かにクリームがかった灰色の髪は両サイドでお団子にしてまとめて 、触覚を少し 。瞳は桃色 。
【邂逅】
気が付いたら 、< ビー・アンド・ビー > という怪異が憑いていた 。
何時を境目に 、なんてことはなくて 、本当に気が付いたら 、だった 。

自分が怪異に憑かれていることに気付いた日 、聞いたことがある 。
「 貴方は彩梨に何で憑いているの 」 って 。
自分がこんなよく分からない生物に憑かれる理由などない筈だと思い込んでいたから 、余計に謎だったのだと思う 。
明確な言葉は喋らなかった 。時折口と思われる場所を動かしてはいたけれど 、そこから音が発されることはなく 、恐らくこの怪異が言おうとしたことは 、頭の中に直接流れ込んでくる様だった 。
「 お 前 が 飢 え て い る か ら だ 。」
『 戻 れ な い と こ ろ ま で 堕 ち て 依 存 し て い る 』

... 成程 、全く分からない 。
こんな非生物と会話が通じるなんて淡い期待を抱いたのが悪かった 。
でも 、心当たりはある気がした 。これが怪異の言う飢えなのかは知らないが 、時折 " 誰かに愛されたい " と思うことが多々あった 。もしかしたら 、それを指しているのだろうか 。

決して裕福な家庭ではなかったが 、父母共に酒や煙草に手を出すことなく真っ当に生きて 、自分が幼い頃から近所の人も含めずっと可愛がってくれたと思う 。

親は身なりにお金をかけて 、私が不自由ない様に栄養管理なんかも気にして 、私が健康になる様に切実に願ってくれた 。
近所の人は 、何時も言葉を口にして 、可愛いと言えば何か物をくれた 。それから家へ招いて 、料理はできることに越したことはないから 、と料理を教えてくれた 。人付き合いやマナーを教えてくれたのも確か近所の人だった 。
学校の人達は 、中々に独特な人の集まりだったと思う 。
大半の人は大事な相談事何かを私にしてくれたし 、委員の推薦なんかは特にしてくれた 。独りになるほどの時間もなくいつも誰かに囲まれていた 。けど 、一部の人は影で悪口を言ったり 、酷い時は水を掛けられたり蹴られたり .. 所謂いじめ 、ってものをされたりはした 。" 皆に囲まれて嬉しそうにしてるのが気に食わないの " ...なんて言ってたかな 。

その時に彩梨は気づいたの 。
誰かが彩梨を見てくれることが 、気にかけてくれることが所謂愛なんじゃないかって 。例えそれが同情でも嫉妬でも 、そこには愛が存在するんじゃないかって 。

それを知って 、いじめと呼ばれる行為の中でされた暴力の類のものですら愛の一種なんだと 、多分錯覚し始めた 。自分の為に紡がれる言葉 、思い 、行動 ... それら全ては自分への愛の元に成り立つものであって 、愛無しには成立しない 。つまり .. 暴力だって愛の一種なんだ!!って 。


そう考えたら ... 愛って素敵でしょう?
色々な形があって 、自分の為に向けられた全ての行為は愛で 、それだけ愛されることが出来る 。自分の心を最大限に満たしてくれる〈 愛 〉に 、気付かぬうちに依存するのは時間の問題だったのだと思う 。そして怪異は何も言わないままに愛に依存する自分に憑いて 、自分が存在に気付いたその時 、依存していることを気付かされただけの話で 。


依存なんて碌でもないものだとわかっているのに 、どうにかしなければならないものだとわかっているのに 、抜け出せない依存と言うループを断ち切れないのは ... 自分の弱さ故だろうか 。


【その他】
少なくとも 、彩梨は人間関係が複雑になった頃には自分には取り柄が何もなくて 、居なくても困らない人間だと言うことを理解してしまって 、今も自分に価値を見出せないでいる 。もし自分に価値があるとするならば 、それはただ一つ 、他者に愛されている時しかないと考えているようで 。僅かでも居なくなれば困る存在だと実感させてくれる愛は 、正に彼女にとっての薬 。もしも誰にも愛されることがなくなったとすれば ... それは大変なことになることだろう 。恐らく 。

昔から他者に頼ってばかりいたものだから 、僅かなきっかけさえあれば自然と 、気付かぬうちに依存してしまう体質 。
勿論彼女が何かに依存すればするだけ数値は増していくし 、普段から人との強い繋がりを持とうとせず 、無関心に生きる彼女が愛以外で興味を示すものがあったとするならば 、その時はほぼ一生 " 依存 " という沼からは抜け出せない様になってしまうのだと思う 。今でも随分と深くに堕ちているのだから 、充分抜け出し様がないのだろうけれど 。

ビー・アンド・ビー

中距離攻撃

【宿主】依存
【実体】発動時にのみ実体化
【能力】透過
【射程】中距離
【汚染】初期数値6
【概要】二体で一対の悪魔の様な怪異。発現時にのみ実体化し、この2体の怪異は斧と槍を駆使して宿主の半径5m以内で近接攻撃を繰り出し戦闘する。しかし最も恐ろしいのはこの怪異達は自由に物体を貫通する事も出来る為、障壁も防具も盾さえも効果が無いという事だ。汚染数値×10分(1ロル)の間のみ実体化できる。

2018/10/26
2018/11/10