それは人の心の奥底の―――

徒智 真間

照葉樹林

【読み】あだち しんま
【性別】男
【年齢】19
【職業】フリーター
【PR】正義感が強い おせっかい ウブ
【性格】曲がった事が嫌いで、それが他人であれ何とかしようと動く、おせっかい。
【容姿】黒髪で、中肉中背なTHE日本人。いつもメガネを掛けていて、眼自体は結構悪い。青のセーターを好んで着ていることが多い。
【邂逅】≪正義感≫
彼女と出会ったのは、自分の母親を殺した時だった。

真間の母親は異常だった。少なくとも真間の16年間で得た常識の中では。
彼女はただ玉の輿に乗った何も出来ない幼児のようだった。家事は雇った家政婦にすべてやらせ、自分は働きもせずに毎夜毎夜どこかへ出て行っては朝になって帰って来る。自分は家政婦の作った料理を食べて、風呂に入って寝るだけという家族のだんらんも糞もない毎日だ。
父親は外資系の仕事なので帰ってくることが少なく、帰って来ても翌朝にはお金を置いて仕事へ出かけていく。彼は一家の大黒柱としてお金を稼いできてくれているのだ。触れ合いが少ないのは仕方のないことだと理解していた。

これが理想の母親像かと聞かれれば断じて違う。その思いは日に日に募り、ついに母親が見知らぬ男を家に連れてきた時、堪忍袋が切れたのだった。こんな糞みたいな女は生かしておいても何の役にも立たないと、寝ていた女の脳天をハサミで突き刺し、ねじ込んだ。彼は16歳の時に人殺しをしたのだ。
殺した直後はこの世の汚点を消すことが出来たと満足だったが、返り血を洗面台で落とすくらいには人を殺したという罪悪感に襲われ、手が震えて血をうまく洗い落とせなくなっていた。そんなときにふと声がして、
「アンタの正義、とくと見させてもらった。その行動力は称賛するに値するね。」
と背後に女性が現れていたのだった。
【邂逅 2】 -忘れようとしていた感覚ー
この感覚は前にもあった事だ。

殺人罪をなかったことにした後、どこからか噂が漏れた高校で”無責任な人殺し”と呼ばれ、誰も寄り付こうとしなかった。決して寂しいとかではないが、これまで小学校中学校と大人しい友達たちと本を貸し借りしたりしていた真間にとっては少しだけ心が軋むような気がした。
そんな心の軋みは先日、再び訪れた。対策局の任務の時だ。自分は入って間もない新人だったとはいえ、何も出来ずに終わり、出番も何もなく帰ってきた時、再びその感覚に襲われた。
任務が終わって、帰って手を洗う。いつもの事だが今日だけは違った。水が重ねた手にまとわりつき、手の形をして包み込んだのだ。そして蛇口から出てくる水は流動的に形を変え、可愛らしい少女をかたどり、人肌に染まれば、その少女はこちらに笑顔を向けた。そして、彼女の指が動くと空中に水で文字を描いた。

「私はアルディラ。よろしくね、新しい宿主さん。」
【備考】母親を殺した罪は父親が罰金を支払ったことで実刑はまのがれた。
が、父親とのかかわりがこれまで以上に少なくなった。
彼が抱える負の心は”自分の正義は正しかったのか否か”と"人殺しをした罪悪感"の二つ。

照葉樹林

近距離支援

【宿主】正義感
【実体】常に実体化
【能力】御伽放し
【射程】近距離
【汚染】初期数値2
【概要】女侍の怪異、時代錯誤の浴衣鎧と大太刀を携え、その白く綺麗な髪は見る者全てを魅了する。ショウヨウジュリン、彼女は自身をリンと名乗り、大昔怪異に呑まれた元人間だと豪語する。彼女の携えた大太刀は決して人や物を斬る事は出来ず、それが切り裂くはただ一つ、活路である。この怪異に切られた者は宿主へと僅かだが心を開き、宿主は僅かだがそれによって情報を得る事ができる。物を切り裂けばそこからその物の記憶がほんの少しだけ見えるのだという。この怪異が斬れるモノは1日に汚染数値×1つと決まっている。

2018/10/18

アルディラ

中距離攻撃・防御・阻害

【宿主】疎外感
【実体】常に実体化
【能力】液体操作
【射程】中距離
【汚染】初期数値2
【概要】可愛らしい少女の怪異、言葉を口にする事は無く、表情と些細な仕草だけでコミュニケーションを取る事ができる。半径5m以内の視認できる液体を自在に操る事ができる。ただし、他者の体内にある液体や視認できない程の空気中の水分などは対象外となる。操作する液体に周囲の砂利や砂を巻き込んで自在に操る事でこの怪異の真価は発揮されるだろう。また、この怪異は1日に発現できる時間が汚染数値×10分(1ロル)と制限されている。

2018/10/13
2018/10/27